山形県鶴岡市酒造りのまち 尾浦の里大山 大山観光協会

からぐり山車とは…

保存会が今も受け継ぐ伝統の山車【からぐり】

からぐり山車
からぐり山車

大山まつり山車「からぐり」

 大山まつりは、300年前から続いており、お祭りのくねり(行列)と前後して始まったといわれる豪華な「からぐり山車」が繰り出すことで有名であります。
 からぐりは、糸の仕掛けで操る「からくり人形」と混同されることがありますが、臨時に小屋などを組み立てる、またはやぐら等を上に組み上げて行くという意味の「からぐる」という庄内弁に由来するものです。
「からぐり山車」は、特に直径0.8メーター、厚さ0.2メーターのケヤキ製の車両、山車全体が総欅造りの舞台で、毎年歌舞伎や伝説から題材をとって演物が決められ、人形などが飾りつけられます。また、人形の頭は享保年間から明治の終りにかけて彫られた頭を演物に合わせ、塗り直して使っております。
 かつて「からぐり山車」は、台座の上に枝振りの良い木を立てて、枝の上へ上へと十五、六メーター位の高さに制作し、山車が遙か鶴岡の城下からも見えたとか。
大正から昭和の初めにかけて、街中引っ張って歩くときには電線を切断し、からぐり山車通過後即座につないだという勇壮な話も伝えられております。
  このような「からぐり山車」は、 最盛期には九台もあったとのことですが、現在は二台の「からぐり山車」が子供達の祭り囃の太鼓、笛の音とともにお祭りに繰り出されます。
*現在の「からぐり山車」は、電線、交通標識の関係で、五・一メーターの高さとなっております。

~「大山まつり」より 発行:山形県鶴岡市大山観光協会 協力:からぐり保存会~

からぐり保存会

 昭和56年当時の大山商工会青年部を中心としたメンバーにより「からぐり保存会」が結成され、大山犬祭りに現在の山車を復活させました。
大山犬祭り行列の最後に現れる勇壮な「からぐり山車」は、「高館」と「尾浦」の2台が保存されており、保存会により伝説や歌舞伎・狂言などを題材に演物が決められ、人形の衣装や背景の舞台装置などを毎年制作しています。
お祭当日、からぐり山車は「ソーレ ソーレ」の若勢たちの掛け声とからぐりに乗った子どもたちの唄と太鼓にお囃子が合わさり、祭りに華やかさを添えます。
やぐらから聞こえる【からぐり囃子】の唄と太鼓は、お祭り担当の町内の小学生が演じており、高館:安良町囃子、尾浦:下本町囃子とお囃子も2種類継承されています。
保存会では、それぞれのお囃子を1ヵ月前より2つの担当町内に、唄と太鼓の練習、指導も担っています。
また、高さ5メートルを超えるからぐりは、大山公園駐車場に隣接する「尾浦の館」に保存されており、保存会によって管理されています。
「尾浦の館」は年に数回一般開放され、からぐり山車や人形、制作道具などの展示を見学できます。

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からぐり山車保管庫「尾浦の館」 からぐり山車保管庫「尾浦の館」 からぐり山車保管庫「尾浦の館」

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